前回までの振り返り
前回の記事「子どもの知らない、親側の事情。背景。」で、
私が0~4歳の時、
母が大変苦労していたことを書きました。
今風に言えば、
・経済的な問題。
・幼子2人を抱えてのワンオペ育児。
・嫁姑問題。
・親戚付き合いの苦労。
私がカウンセリングをしていて、
多くのお母さんたちからも出てくる、
結構な苦労やストレスです。
身内に愚痴るしかできなかった。
ここからが、今回の内容です。
母が辛かったところは、
母には
相談できる人がいなかった
ということでしょう。
当時、母の時代は、
カウンセラーとか、
行政の子育て支援とか、
そのような母親支援のリソースは
充実していません。
あくまで、家族や親戚、
ご近所さん、友人などが、
相談相手となった時代。
だけど、家計の問題や苦労なんて、
知り合いにはあまり話せませんよね。
しかも 母は引っ越したばかりで、
周囲に友人知人は少なかったし、
当時は、LINEも携帯もありませんでした。
近くにいる姑や父方親戚とは、
あらぬ噂を立てられて、
その関係に苦労していたことも、
先に述べた通り。
そうなると 母は、
父や私などの「身内」に、
不満や愚痴を言うしかできないのです。
0歳から4歳の頃の直接の記憶は
私にありませんが、実家にいた子ども時代は、
とにかく母が、
・愚痴を言っていたこと。
・父や周囲の人に対する不満を、私によく話して聞かせていたこと。
・父にもよく、イヤミや不満を言い、喧嘩になっていたこと。
そんなことが思い出されます。
それが、見慣れた日常風景でした。
だからおそらく、
私は0~4歳だった当時から、
影響を受けていたろうと思うのです。
母のそばで、
・母の苦労している様子
・ため息
・愚痴を言う様子
などを、五感全体で感じて、
心配な気持ちで見つめていたんじゃないか。
・・・そんな風に想像するのです。
私は”いい子”にしてなくちゃ。
私は今、カウンセラーをしていますが、
子ども時代も、
小さなカウンセラー
をしていました。
母の愚痴を、
素直に、一生懸命聞いて、
「お母さんは大変だな。」
「周りの人はひどいな。」
「お父さんは困った人だな。」
そのように受け取っていました。
それに、私が3歳の時には
妹が生まれましたから、
「私はお姉ちゃんなんだから、しっかりしなくちゃ。」
「お母さんを困らせないように、いい子でいなくちゃ。」
これも、無意識に思っていたことと思います。
①うちはお金がない。お金がないのはお父さんのせい。
②人の顔色が気になる。人の評価が気になる。
③私はちゃんとしよう。聞き分けの良い、いい子でいよう。
このような思考グセを、身に付けたんだろうな、
と解釈しています。
私が4歳を過ぎた後も、
上のような考えは「その通りだ」と感じる風景がずっと続いたので、
私のこの思い込みは、どんどん強化されていきました。
これは、もっと後の記事に書きますが、
私は、高校進学や大学進学などの場面でも、
経済的な理由からあきらめる、
悔しい思いをする、
ということが続きました。
なので、お金に関する思い込みは、
かなり長い間、私にこびり付いていたのです。
まとめ 「親は悪くない。子は影響を受ける。」
▼前々回
▼前回
の記事で書いてきたように、
親にも、
そうなってしまった理由や事情があります。
それを、一方的に
「親が悪い」と責めるのは、
酷なことだと思っています。
それだけの苦労をしていた母に、
「愚痴を言うな」「発散するな」と
禁止するのは、やはり酷な話でしょう。
実際私は、
愚痴を言ったり、
文句を言ったりすること。
そのように、
「ネガティブな感情を表現すること」
自体は、悪いことだと思っていません。
むしろ、必要なことだとさえ、
思っています。
下手な相手や場所でそれをやってしまったら、
余計なアドバイスをされて、
スッキリするどころか、
余計にモヤモヤすることになってしまったり。
あるいは、内緒にして欲しかったことを
よそで言われてしまったり。
そんなリスクが伴います。
また、私がそうだったように、
大きな影響を受けやすい「子ども」を相手に、
それをやってしまう事は、
やっぱり、避けてほしいことだと思います。
(だからこそ、守秘義務を守ってくれて、
安全にしっかり吐き出すことができる、
じっくり聞いてもらえる、
そんな、カウンセリングのような場が、
人には必要なんですよね!)
ちなみに、ここまで書いてきた、
私のような経験をしている人って、
意外と多いのです。
カウンセリングの場で、
どれだけ、聴いてきたことか。
本当に、よくある、
ありふれた出来事なのでしょう。
そして、
そのような子ども時代を過ごしたことから、
・「いい子」でいることを選んだり、
・「小さいカウンセラー」になることを選んだり、
・「周りにどう評価されるか怖い。つい、人の顔色を伺ってしまう」
そんな強い恐れを手放せずに生きている人
…などが、たくさんいるのです。
繰り返しますが、
私は、一方的に親が悪いと
責めたくありません。
だけど、
上のような
「生きづらい影響」を受けてしまった「子ども側」に、
一定のケアが必要な事は事実です。
当時は、親に養ってもらっている、
イヤでも逃れることができない、
弱い立場だったから、
そのような
ものの見方や考え方を持ったことは、
ある意味、妥当な「適応」でした。
だけど、
成人して、環境が変わってからも、
そんな思い込みや思考グセを
持ち続けてしまったら、
とても生きづらいです。
自分を生きづらくさせる
「思い込み」や「思考グセ」があるのなら、
ぜひカウンセリングのような場で、
その上書き修正や、手放しを
図っていってほしいと思います。
凛子さんのご経験は、全て「誰かを救うため」必要なものだったんだと思います!!
「同じような経験をしてる人」は、世の中に多い。
けれども、凛子さんのように
「乗り越えた経験を持って、理解共感して寄り添ってくれる人」は多くはないもの!!!
>智田さくら(風呂敷ライフプランナー)風呂敷と手ぬぐいのある暮らし&インド在住/『結び屋ゆいく』主宰さん
さくらさん、ありがとう。
そんな風に言っていただくと、
「よっしゃー!
この方向は間違ってないぞ!」
と、励みになります。(*^^*)
自分が経験して、痛い思いや
乗り越えた実感があるもの、
大切にしていきたいです!
悲しい、つらい、悔しい、申し訳ない、、、
思い起こすといろいろな出来事がよみがえりますね。
私も、そのひとりです。
ある程度の年齢となって、
今までの経験があって、私なりに乗り越えたかなと思えるようなりました。
完全でなくても、ここまでこれました。
あとは、この事を生かしていく!
それが、私の目標です。
凛子さんのお話をこれからも、大切に読ませていただきますね。
>fuuko20200808さん
やさしくて力強いコメント、
ありがとうございます。
いろいろな経験があったからこそ、
「今の自分」が在るんですものね。
いかしていきましょう。
私も、まさに、
活かして(生かして)いきたいです。