意外と多い進学トラウマ

学び・資格

進学にまつわるトラウマエピソード、
意外と多いのです。

自分の生い立ちを綴っている四葉ストーリーで、私は、下のような記事を書きました。

実は、こういう進学にまつわるエピソード、またはトラウマは、
私だけでなく、他の方にもよく聞かれる、
意外と多い話なのです。

臨床の場でよく聞く2つのケース

カウンセリングの場でよく聞くものは、大きく分けると以下の2つになります。

【1】進学したかったのに、叶わなかった
≪例≫
・経済的理由から、進学できず就職を選ぶしかなかった。
・夢をあきらめる形となった。
・希望の進学先に通わせてもらえなかった …など。

【2】本人は望まないのに、親の望む進学ルートを強いられた。
≪例≫
・気がついたら進学塾に通わされ、中学受験やエリート進学校への受験ルートに乗せられていた。
・親の期待や圧が強すぎて、反論など一切できず、ずっと従ってきた。
・学歴・成績至上義の家庭に育ち、それしか選択肢がなかった …など。

 

この記事では、
【1】や【2】が思い当たる方、
あるいは、思い当たる親御さんにお伝えしたいことを書きますね。

【1】進学したかったのに叶わなかったケース

私が経験し、記事で書いたのは、
【1】のケースですね。

高校進学の時は、まさに叶わなかったケース。
大学進学の時は、
そんな親や状況と精いっぱい闘い、
何とか望む進学を勝ち取ったケースです。

ただ大学進学の件は、
この後の四葉ストーリーにも書きますが、
合格したところまでは、
「乗り越えた成功体験」となっているのですが…。

実は大学に入ってから、
学生生活を維持する「お金」という部分で、
苦労や辛い思いをする結果となりました。

そんなふうに、【1】のケースは
「経済的理由」が絡んでいることが大半ですね。

経済的理由から、
進学や望む進路を断念した。
あるいは、何とか進学したものの、
バイトや生活が非常に大変で、苦労した…。

このような経験をしている方のお話を伺うと、
私はついつい、自分の経験もあるので、
いつも以上に共感してしまいます。
(それって、本当は良くないのですが ^^; )

そして、思います。

そのような方たちは、
ぜひ カウンセリングなどでその経験を語り、
癒しや消化を図ってほしい
です。

もし その経験から、
いまだにうずく感情や、
「自分の希望は通らない」などの変な思い込みを持っているなら、
それを上書き修正してあげてほしいです。

そして、過去にあきらめた夢や思いがあるなら、
大人になった、今からでもいい。
叶えてあげること、何らかの形で満たしてあげることを、
真剣に考えてもいい
と思います。

【2】本人が望まない進路を強いられたケース

【2】のケースは、
そのように扱われた子どもが、思春期以降に、

不登校、
自傷行為、
引きこもり、
うつなどになって、
問題が顕在化するケース
が多いです。

あるいは大人になって、就職もした後に、

「毎日が全然楽しくない。
生きている意味を感じない。
毎日を無気力、惰性で生きている。」

そんな状態になってしまっている方にも、
何人もお会いしました。

これも、カウンセリングが必要なケースだと思います。

自分は、本当はどうしたかったのか。

相手が親で、当時は弱い立場だから
言えなかったけれど、
ずっと抑圧してきた気持ち。

怒りや、悲しみや、悔しい気持ち。
納得いかない気持ち。
自分と合わない世界を押し付けられた、
その辛さ、苦しみ。
常に強いられていた、緊張感。違和感。

そんな、自分の中に押し込めてきた
感情やエネルギーを解放し、
「自分自身を取り戻してあげる」。

自分を生きるために、そんな作業が、
やっぱり必要だと思います。

長くなったので、
思い当たる親御さん、
子どもに関わる大人たちに伝えたいことは、
次の記事に分割しますね。

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四葉さわこ

四葉さわこ

公認心理師。愛着トラウマが専門。カウンセリングルーム「アイバランス」代表。

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