【21】大学卒業。フリーターとなった2年間。

四葉ストーリー

教員採用試験に2度も落ち、
フリーターとして過ごした2年間。
「レールから外れてしまった」
あの2年間は、経験できて、本当によかった。

私が心理カウンセラーになるまでの、
あんな失敗、こんな経験を
書いています。

大学を卒業したものの、教員採用試験に落ちる。

高校受験も 大学受験も、
苦労はしたものの、
第一志望に合格し、
一応「優等生ルート」を歩んできた私でした。

大学時代、水商売などに手は出したものの、
学業はまじめに、一生懸命やっていました。

なので、大学は無事、4年間で卒業できたのです。

▼大学卒業時。髪が外ハネしてますあせる

ですが、大学4年時に受けた
「教員採用試験」で、不合格となってしまいました

つまり、大学卒業後、
ストレートで教員になることが出来なかったんですね。

私にとって、学業的なことで
初めて味わった、挫折経験、敗北感でした。

(ちなみに私は、第二次ベビーブーム世代で、
同年齢が最も多い、1973年生まれです。
当時、バブルがはじけて、就職氷河期に入ったこともあり、
実際、厳しい社会情勢ではありました。
当時の採用試験の倍率は、8倍でした。)

教員はもう諦める・・・

大学卒業後は、仕方なく実家に戻り、
塾講師のバイトをしながら試験勉強をしていました。

ところで、公立の教員採用試験は、1年に1回しか実施されません。

そして私は、大学卒業後に受けた、
2度目の教員採用試験にも落ちてしまったのです。

教員や公務員になるには、
「コネがないと無理」なんて噂があったり、
一度実家を出た自分には、実家はとても窮屈で、
早く就職して、家を出たかったり…。

「もう、教員になるのは諦める!」

先の見えないチャレンジをもう一度 続ける気にはなれず、
私は、民間会社に就職することにしたのでした。

転職をくり返し、フリーターとして2年間を過ごす

最初は、実家を出て、一人暮らしをしたかったこともあり、
求人広告で給料の高かった、「家電販売会社」に就職しました。

ですが、その家電販売会社は、入社してみたら、
36万円の掃除機を訪問販売で売らなくてはいけない会社でした。

給料は「歩合制」の部分が大きく、
販売成績が良くないと、ほとんど給料をもらえないのです。
結局、3ヵ月で辞めてしまいました。

▼その会社で新人研修を受けていた頃のわたし。

その会社を辞めた後は、また塾講師をしてみたり、
水商売の仕事に復活してしまったり…。

ただでさえ就職氷河期だったから、
なかなか良い就職先が見つからなかったんですよね。
そして、大学からの無理が祟ったのか、
胃などに潰瘍ができて、1ヵ月も入院するはめに…。

▼胃潰瘍などをひどくして、入院した時

やっぱり、教員採用試験をもう1回受けよう…。
そう考え直すようになったのでした。

フリーターならではの自由な生活も。

3度目の受験に本気で臨むために、家電販売会社を辞めた後は、
受験勉強と両立できるバイトやパートなどの非正規の仕事
でつないでいました。

また、カラダを壊して入院した後は、
あきらめて、実家に戻りました。
そうやって、就職浪人&フリーターとして、2年間を過ごしました。

でも、当時は不安定な生活ではあったけど、
大学の後輩たちとまた芝居をしたり、
彼氏と旅行に行ったり。
”フリーター生活”や”若さ”を、満喫している部分もありました。

▼芝居が終わった後の打ち上げ。
(お酒が入って、ハイになってます)

▼5年ローンで、愛車「デミオ」を購入。
(茨城では、車がないと生活が難しいのです!)

▼愛車を買って1ヵ月で、北海道までドライブ旅行。

3度目の挑戦で、ようやく合格!

そして、24歳。大学を卒業して2年目。
3度目の教員採用試験
そこで、ようやく私は、
無事合格することができたのです!

(「コネがなくても合格できる」と、
自分の身をもって知ることができました。(笑))

挫折と不安定な2年間を過ごせてよかった。

それにしても、優秀な同級生のように、
「優等生ルート」そのままに、
「ストレートで教員に」なれなかったこと。

この、挫折と不安定な2年間を過ごせたこと。

これは、私にとって本当に良かったことだと、
今は、心から思っています。

「レールから外れてしまった」あの2年間は、
この後、教員をやるにしても、
その後、心理カウンセラーとして働くことになってからも、
本当に必要な経験だったと感じています。

実際わたしは、この経験をした10年後、
企業で、従業員カウンセリングをすることになりました。

そこで出会った、派遣社員とか、期間従業員とか、
そのような非正規雇用、不安定な雇用形態の人たちの不安な気持ちや訴えが、
自分も経験した分、少しは分かるような気がするのです。

浪人生。フリーター。非正規雇用などの、不安定な立場にいる人たち
優等生でストレートで教員になっていたら、
きっと、そんな人たちの
不安や苦労が、実感としては、分からなかったと思うのです。

そういう意味で、本当に貴重な2年間だったと、心から思っています。

では、次回からは いよいよ、教員時代に入っていきますね~!

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四葉さわこ

四葉さわこ

公認心理師。愛着トラウマが専門。カウンセリングルーム「アイバランス」代表。

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