母とのこと。【4】 ~実行できない、アダルトチルドレンの仲間たちへ~
母とのこと【3】からの続きです。
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母への感謝の言葉を告げ、
私は、「母をゆるせなかった」自分を卒業することができました。
33年かかって、やっと、ここに来ました。
ここに来るまでには、本当にいろいろな葛藤や出来事がありました。
・・・今、野口さんの「鏡の法則」が有名になり、
これを読んで、実行したとか、実行できないとか言っている方が大勢います。
私は、「実行できない。」と悩んでいる方に伝えたいことがあります。
それを、この場をお借りして書かせて頂きたいと思います。
自分自身のためにも、これは、まとめておきたいことなんです。
伝えたいこと、それは2つあります。
1つ目。
実行できない、許せない、と思っているあなた。
それだけ、あなたの葛藤や心の傷は大きいのだ。
・・・という事を、まずは受けとめて下さい。
語弊があるかも知れませんが、「鏡の法則」を読んで、
「ああ、その通りだ。親への感謝の言葉を伝えなきゃ。」と思い、
すぐに行動に移せる人は、親またはその”許せない人”に対する思いが、
それほど深刻ではなかったのです。
私も、ここに来るまでには、いろいろな道や時間を過ごしてきました。
心療内科の門を叩いたり、アダルトチルドレン関係の本を読んだり、
それから2年前には、メールや電話でのカウンセリングを、数ヶ月受けていました。
そういう、いろいろな経験や経過があった上で、
そして何よりも、自分が家事・育児で苦労する、という実体験があった上で、
今回の実践が果たせたんだと思っています。
だから、「実践できない」と思っているあなた。
それだけ、あなたの傷や葛藤が深いのだということを、まずは認めてあげて下さい。
あなたのその、どこか消化できずにいる感情・・・。
それを、何らかの方法で、解消したり、満たしてやる必要があると思います。
ママイキのひろっしゅコーチの言葉を借りるなら、「感情の成仏」ですね。
多分、成仏されていない、自分自身の感情があるんだと思います。
それを何とかしないことには、多分、前に進めないでしょう。
どうすれば成仏できるのか?
その方法については、ここでは深く触れませんね。
ただ、矛盾することを言うようですが、
私は、「完全に成仏させよう」とも、考えない方がいい気がしています。
「完全な満足」「完全な納得感」は、求めない方がいいです。
どこかで、「これでいいや。」とケリをつける。区切りをつける。
ある程度納得できたら、後は、
・その感情をいつまでも引きずるか。
・もう、区切りをつけて前に進むか。
どちらか、自分が幸せな方向を選択すべきだと思います。
2つ目。
「鏡の法則」を実践したからといって、「許した」からといって、
全てが、解決するわけじゃない。
・・・ということです。
鏡の法則を読むと、その勇気ある行動を起こせば、
全てが解決に向かうような錯覚を覚えます。
実は私も、正直それを期待していました。
そのことで、私の問題、育児、人生、全てがうまくいくなら・・・
という、甘い期待も抱いていたのです。
でも、それは錯覚でした。甘えでした。
そもそも、そういう発想って、他力本願的ですよね・・・。
私の場合は、母への告白を終えて、これでもう、
「子供が言う事を聞かない時、許せなくなってしまう自分」を解決できるのではないか、
と考えていました。
ところが、そうではありませんでした。
やっぱり、「子供が言う事を聞かない」ことに対して、
敏感に反応している私がいるのです。
しかも、生理前のためかどうか分からないのですが、
告白後、前よりひどくなったような気もしました。
解決していない。
告白だけでは、私の課題は解決していないんだ。
・・・愕然となりました。
それから、本当に考えました。
母に対する「許せない」という思いは、
自分の頭(顕在意識)の上では、本当にもう、全然ないのです。
それだけでも、今までに比べたらものすごい進歩なので、
私は救われた気持ちになっています。
けれど、
私がまだ自覚もできていない部分で、
「成仏できていない感情」があるように感じています。
最近になって、ようやくその感情がおぼろ気ながら見えてきました。
母を許す、許さないの問題とはもう切り離して、
その部分に取り組んでいきたいと思っています。
また私は、私の中に形成されてしまった
「思考のクセ」、「ビリーフ」と、戦わなくてはいけません。
今までは、母を恨んだり、いろいろなことのせいにしていましたが、
もう、責任転嫁する訳には行きません。
理由や原因が、仮に自分の成育歴にあったとしても、
そこへ責任転嫁するだけでは、問題は解決しないのです。
現実問題として、私が今持ってしまっている、
「思考のクセ」。「ものさし」。「ビリーフ」。
これを、何とか解決しなくてはいけない・・・。
長くなったので、このことはまた、別の機会に書きます。
ただ、そのことに気が付くことができた。
親や他のことのせいにせず、
自分の責任と行動で、何とかしていこうと考えられるようになった・・・のは、
今回の、最高の成果だったな、と考えています。
最後にまとめると、
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1、「成仏できていない感情」をまずは受容し、何とかケリをつけること。
2、自分の課題を、責任転嫁せずに、自分で何とかすること。
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長かった「母とのこと」シリーズは、これでもう、終わりにしますね。
私自身、ひとまずこれで、ケリをつけられたと思っています。
長文をお付き合い下さった皆さん、本当にありがとうございました。
私の体験や考えが、どなたかのきっかけになったとしたら、
これ以上嬉しいことはありません。
また、こんな私の経験や思いを、
必ず、「育児ママをサポートしたい」という、私の活動へと活かしていきます。
本当に皆さん、ありがとうございました。
こんばんは。
「感情の成仏」ですか・・・。私も、いい年齢になってもなお、もっと母親に対して不信と憎しみのようなものが沸き上がって
もう、言葉では表せないような、葛藤・・。どこまで行っても追いかけてくるような重さ・・・。
自分の心の傷の大きさを認めてあげようと思います。そこから・・・
大変そうだな・・・。でも、自分の人生なので諦めるわけにはいきませんね
mさん
ご来訪、コメント、ありがとうございます。
「感情の成仏」は、難しいですよね。
でも、mさんはその必要性を感じられた訳ですから、回復プロセスのスタート地点には、もう立っていらっしゃいます。
「感情の成仏」には、その感情を安心して語れる、安全に出すことができる、サポーターや場が必要です。
心理カウンセラーなどの専門家だと、より心強いと思います。
宣伝にはなってしまいますが(笑)、よろしければ当方でのカウンセリングもご検討ください。