「普通にできない」自分や誰かに悩む人におすすめの本

おすすめ紹介

なんで、「普通に」できないの?
もしかして発達障害?
自分や誰かについて、そう悩んでいる方に。

今回は、自分や 身の回りの誰かが、
「普通にできない」
「だからダメ」
と思って、悩まれている。

そんな自分や相手を責めてしまっている。

そんな方たちに、
ぜひご紹介したい内容をお伝えします。

(そもそも、「普通」って何?
という重要な議論もあるのですが…)

「普通にできない」自分や誰かに悩んでいる人へ

◆自分や 気になる誰かが、
「普通にできない」人だと思い、
困ったり、悩んだりしている人。

◆「できない」自分や子どもや
パートナーなどを、つい責めてしまったり、
イライラしたり してしまう人。

◆自分やその誰かは、発達障害や
グレーゾーンではないかと、
ひそかに疑っている人。

そんな人たちに
オススメしたい本があります。
今月出たばかりの新刊です。

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この本が なぜおすすめかと言うと…

自分や身近な誰がが
「普通にできない」と悩んでいる方に、
そのような人を「理解する」ことを
大いに助けてくれる本だからです。

発達障害、ASD、ADHD、
アスペルガー、学習障害、
グレーゾーン…などなど、
いろいろな説明や分類の仕方がありますね。

ですが この本では、
そのようなタイプの人たちを、
細かく分類して論じずに、
「非定型発達という視点で、
トータル的に説明しています。

※「非定型発達」とは?
脳の発達の仕方に偏りがあり、いろいろな生きづらさに繋がる特長をもっている先天的な傾向のこと。
「発達障害」の診断が付く人から、そこまではいかないグレーゾーンの人まで、強弱や程度が様々ある。

 

▼本書の説明ページより

分かりやすい説明で定評がある、
精神科医の水島広子さんと、

漫画家であり、
「非定型発達」の当事者でもある、
細川 貂々さん。

この2人がタッグを組んで、
マンガ+コラムで、
大変分かりやすく まとめられた本
です。

私も早速読んだのですが、
分かりやすいし、内容が深いので、
「自分は…」「うちの子どもは…」
などと気になっている方に、
ぜひ読んでほしい本だと思います。

「理解する」だけでも、ストレスは違う。

ここで強調したいのは、
世の中には、いろいろなタイプの人がいて、

「そのような特長やタイプの人たちもいるんだ」
と、「しっかり理解」しておくだけでも、
だいぶ、ストレスが違うということです。

わざととか、悪意があってとかではなく、生まれつき
・苦手だったり、
・気がつきにくかったり、
・感じ過ぎたり
する人がいる、という事実。

どういう理由で
そういう状態になっていて、
どういう事に気をつけると、
お互いの摩擦や誤解が減らせるのか。

そして、どういうことは、
あきらめたり、受け入れたりした方が良いのか。

そのようなことが、
上でご紹介した本にも、
分かりやすく説明してあります。

そんなことが
少しでも「理解」できれば、
それだけでも、ずいぶん
お互いのストレスは違う
のです。

そして、悩んでいる人に
一番にしてほしい「理解」は、

◆「変えられない」ことの理解。
◆「変えようとすること」の弊害。
これに尽きます。

「変えようとすること」の弊害

基本的に、その人の特性
持って生まれた気質・体質・能力などを
変えることはできません

そして、そんな自分や相手を
「変えようとすること」は、

変えようと「する」人にとっても、
変えようと「される」人にとっても、
ものすごいストレスになります。

だって、基本「変えられない」ものを
変えようとする
訳ですから。

報われることが少ない、
無理な努力、多大な努力を、
自分や相手に強いる形になり、
お互いに疲弊してしまいます。

せっかく頑張って、
一生懸命伝えたり、取り組んだりしても、
なかなか結果に繋がらない…。

こんな辛いことはないですよね。

また、自分や相手を「変えようとする」ということは、
「今のままの自分(あなた)ではダメ」
というメッセージを、浴びせていること
にもなります。

今の自分を否定している訳ですから、
自己肯定感は下がってしまいます

今の自分ではダメなんだと感じて
自己肯定感を下げ、
だから変えようと努力しても、
なかなか変えられないということで、
さらに自己肯定感を下げ…。

自責と自己否定の悪循環
陥ってしまいます。

そんな経験が何度も積み重なってしまうと、
いわゆる「二次障害※」が起きてしまいます。

※二次障害・・・非定型発達であることの生きづらさや自己否定感、ストレスから、
うつや摂食障害、不登校などの適応障害や、問題行動が起きてしまうこと。

実は私自身も、自分の子育てで、
息子の「非定型発達」な部分
(学習障害の診断を受けています)
をなかなか認められず、

「変えたい」コントロール欲で、
息子にも自分自身にも、
キツい思いをさせてしまった、
苦い経験
があります。

また、カウンセリングで関わってきた、
たくさんのクライアントさんの事例からも、

「変えよう、変えねば」とすることは、
例え愛情からでも、
悪循環や二次障害につながってしまうことが多い
ことを、
まざまざと痛感しています。

ですからぜひ、思い当たる悩みがある方には、
今回ご紹介したような本を読んでいただき、

まずは
◆「変えられない」ことの理解。
◆「変えようとすること」の弊害。

この2つだけは、ぜひ理解していただきたいのです。

 

四葉さわこ

四葉さわこ

公認心理師。愛着トラウマが専門。カウンセリングルーム「アイバランス」代表。

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