ママイキでひろっしゅコーチが、「感情の成仏」という言葉を使う。
うまいこと言うもんだな、と思う。
感情の成仏って、例えばこんなことかも知れない。
以下は、今日、わが家で起きた出来事だ。

          *****

子供を保育所に送り出す前の、朝の忙しい時間。
今日も変わらず遅れそうだったので、(^^;)
「早く行かせなくちゃ!」と私は焦っていた。

そんな中、息子が歯磨きもせず、脱いだパジャマも片付けず、
玄関先で通園バックに何かを必死につけている。

「あれは!」 
おじいちゃんに以前買ってもらった、"カブトムシ型たまごっち"だ。
ゲーム関係は極力触れさせない、与えないをモットーにしている私は、
「余計なもの買ってくれちゃって。」と正直気に食わないプレゼントだった。

それを、息子が必死になって、通園バックに付けている。
「キーホルダー持って行く。」 そう言って、カチャカチャカチャカチャ。
うまく取り付けられず、イライラしている様子だ。

私も、カッと来て開口一番言ってしまう。
 「ちょっと!それはキーホルダーじゃなくて、ゲームでしょ!
  保育所にゲームやおもちゃはいらないでしょ!」  

言った後、気がつく。
いけない、いけない。 息子の気持ちは受け止めてやらなくちゃ。

 「昨日もおとといも、夢中になってやっていたもんね。
 保育所に行っている間も、気になっちゃうよね。
 そうだよね~。気になるよね~。」 

    (↑一応、感情の成仏(1)”  「相手の感情を受けとめる」。
     息子が、このゲームを気にしていることを受け止めたつもり。(^^;))

私  「でも、持ってっちゃダメなんだよ。」
息子 「気になってない!持っていくだけ!」
私  「友達に見せたいの?自慢したいの?」 

言う事を聞かず、カチャカチャ続ける息子。
またもやイライラする私。 登所時間に遅れちゃうよ~!
でも、このカブトムシは、絶対に持って行っちゃダメだ。
保育所にいる間も、ピコピコ動いて気になるに違いない。

ここで、保育所に電話をした。
「すみません、これこれこういう訳で、登所が遅れます。」

私は、登所に遅れて、保育所の先生たちに心配かけたり、
「なってない親」と思われるのがイヤだった。
それを気にして、余計イライラしている 私に気が付いた。

だから、先に保育所に伝えることで、「登所時間を気にして
イライラする自分の感情」を、とりあえず簡単に成仏させたのだ

                         (感情の成仏(2) ) 

息子は相変わらずごねる。

息子 「ゲームじゃない!(これは)キーホルダー!」
私  「キーホルダーじゃないでしょ、ゲームでしょ!とにかくこれはダメ!」
息子 「じゃあ、他のキーホルダー持って行く。」
私  「他の? ・・・探せばあるかも知れないけど・・・、
    でも、今それを探している時間はないよ。あとで探して付けよう。」

私は結局、息子を説得しきれずに、待たせてしまった娘と一緒に、
なかば無理やり保育所に連れて行った。

保育所についてから、担任の先生にも確認した。
「こういうことがあったんですが、どうなんでしょう?
みんな、そんなにカバンにキーホルダーを付けているんですか? 

先生曰く、
 「あ~、結構つけてきてますねぇ。マックのハッピーセットのおもちゃとか。
 たくさん付けて来てる子もいます。 ダメとも強制できなくてね・・・。」  

・・・そっかぁ。 
私は、妙に納得した。

私の「感情の成仏(1)」は、もうひとつ足りなかったんだ。
私は息子の感情について、あの"カブトムシたまごっち"がお気に入りで、
「それが気になる。友達に自慢したい。」 それだけだと思っていた。
でも、それだけの感情じゃなかったんだね。

「みんなも持ってきている。自分も、みんなと同じようにキーホルダーを
付けて行きたい。仲間と同じことをしたい。」

そんな感情もあったんだね。そこには気が付けなかったなぁ・・・。

先生に聞いて分かった”そのこと”を、夕方、
早速帰ってきた息子に話した。

私  「そういうことだったの?」
息子 「うん。」
私  「じゃあ、あのゲームはダメだけど、今度別のキーホルダーを、
    ひとつ買ってあげようか。」
息子 「うん!!」

息子はやっと、スッキリ納得した顔をした。( 感情の成仏(3) )
自分の気持ちが分かってもらえて、その欲求がある程度満たされれば、
こうやって納得するんだね。

     ******

「感情の成仏」って、自分(相手)の気持ちや感情は、
こういう所にあったんだ。こういうものだったんだ、と
気が付くことだと思う。

そして、その感情を認めて、「そうだったんだね~。」と
自分(相手)に伝えること。 

そういう感情を感じている
"その人自身"も、"感情"も、否定しないこと。

そういうことだと思う。
もちろん場合によっては、その感情や欲求を満たす、「何か」を
与えてあげたいよね。疲れている人には休息を。寂しい人には愛情を。
不安を感じている人には安心感を・・・。

 

結局、おばけと一緒だ。 

おばけも、何を訴えたいのか、何を知って欲しいのか、
それを聞いてあげたり「そうだったんだね~。」と言ってあげることで、
納得して、成仏していくものだもの。

怖い怖い、と言って逃げていても、おばけが出てくる”理由”を
聞いてあげない限り、しつこく出てきたりするものだ。 
おばけ(霊)は、この世に未練や思いがあるからこそ、
成仏できないでやってくるんだろうから・・・。

おばけも、感情も、訴えたいことがあるから、
出てきている。

だから、それを聞いてやって、認めてやることが、一番。

それだけで、納得して成仏していくことも多い。
(感情も、理由や正体が分かっただけで、消滅してしまうことも
 けっこうある。)

ああ、これって、
失恋するのが分かっていても、相手に想いを伝えたい。
分かってほしい。
」というのとも、同じかも。

・・・うん。
「感情の成仏」って、そういうことだよね、きっと。

長いエピソードになってしまいましたが、(^^;)
そんなことを実感した出来事でした。