【22】教員1年目。最初からできる訳がない。

四葉ストーリー

最初が大変で、
上手くできないことは、
当たり前なのに。

私が心理カウンセラーになるまでの、
あんな失敗、こんな経験を書いています。

やる気に満ちて、小学校教員に。

3度目の教員採用試験に合格して、
私は、ようやく
「教員」になることができました。

やっと、まともな職に就けた安堵感。

そして、
「私は、教育学部で、
4年間しっかり勉強してきた。
教育書も、自主的にたくさん読んできた。
塾講師や家庭教師のバイトも経験している。」

「・・・だから、絶対、いい先生になれるはず!」

そんな 自信とやる気に満ちていました。
今思えば、若さゆえの思い上がりでした。

初めから、理想通りにできる訳がない。

今にして思えば、
当たり前なんですけどね。

教員に限らず、どんな職種であろうとも、
新人が、最初から「理想通りの仕事」なんて、
できる訳がありません。

いくら教育実習や
教育系のバイトを経験したからって。
やる気や情熱があったからって。
机上の空論の「知識」を、
たくさん蓄えているからって。

それだけで、初めから
「理想通りに現場で動ける」
わけがない
のです。

ですが、当時25歳の私は、
それが全然わかってなかったんですよね…。
努力と根性があれば、
できるものだと思っていました。

小学4年生のクラス担任として

小学校採用となった私は、
4年生のクラス担任となりました。

これも、教員を辞めてから思うのですが、
もし中学校の採用だったら、
最初は「副担任」から
経験させてもらうことが多いんですね。

でも、小学校教諭の場合は、
新人に、いきなりクラス担任を任せるのです。
(少なくとも茨城県は)

いくら、周りのサポートが多少あるとは言え、
新人にいきなりクラス担任を任せるやり方は、
やっぱり、どうかな…と今の私は思います。

▼教員1年目のわたし

さて、当時の私は、

「私は、このクラスの子たちの、
”4年生”という 1回しかない時期を、
任されているんだ!」

…と、そんな ものすごい
責任感使命感に燃えていました。

ですが、所詮、現場経験のない新人です。

寝る間も惜しんで一生懸命やっていたのですが、
日々の授業や仕事をまわすことで、
もう、いっぱいいっぱいでした。

周囲の先輩先生方のように、
全然、スマートにサクサクと、
仕事を進められないのです。

自分が思い描いていた、
「理想通り」の授業や学級経営が、全然できていない…。

そんな自分が、不甲斐なくて、
情けなくて、心底ガッカリしました。

▼当時の板書記録写真

今思えば、新人なりに、
不器用なリに、
よく頑張っていたと思うんですけどね。

でも、自分自身ではそう思えず、
教員になった最初の1年間は、
あれだけ教員になりたかったというのに、

一番 自信を失って、
一番 教員を辞めたくなった1年間
でした。

最初からできなくて当たり前。完璧にできなくて当たり前。

今の私なら、
当時の私に、こう言ってあげたいです。

そして、私だけじゃなくて、
・新しい職場に就いた人
・初めての子育てで悩んでいる人
・何か新しい挑戦をはじめた人

…にも、声を大にして 伝えたいです。

最初から
「理想通りにできない」
のは、当たり前! です。

だってあなたは、未経験者、初心者なんですから。

だから、未熟とか不器用でもいいんです。
理想通りでなくても、いいんです。

とにかく、今の自分に
できることを、
できる範囲で、
一生懸命やるしかありません

それだけで、もう充分なんです。

初めてのこと、新しいことは、ストレスも大きい

そもそも、人にとって、
「初めてのこと、新しいことに取り組む」
ことは、ものすごく大変で、
ストレスが掛かること
なんですよ。

メンタルヘルスの世界でも、
入社した最初の2年間と、
異動や昇進などをした最初の1年間は、

ストレスが大きく掛かり、
鬱などの精神疾患に掛かりやすい
ということが、よく知られています。

新しい仕事、新しい環境に
慣れていくことだけでも、
意外とエネルギーを消耗するんですよ。
(11年間やってきた従業員カウンセリングでも、まさにその通りだと実感しました。)

なのに、自分自身に対しても、誰か別の人に対しても、
そんな初心者や 新人さんを
「できていない」と責めることは、
本当に、ナンセンスなことです。

新人が、”周囲”や
”理想”と比較して、
できないのは当たり前

なのに、それを「責めたり」したら、
その人は、余計にストレスが掛かって、
萎縮してしまって、
できるものも、できなくなってしまいます。

やっぱり、
場数を踏んで、
経験を積んで、
「慣れていくしかない」部分は、
あるのです。

周囲の人は、フォローやサポートを

とにかく、仕事でも、子育てでも、
「最初が大変」で、
「うまくできない」のは、当たり前です。

だから、周囲の人もぜひ、
新人さんや初めての人には、
できるかぎり、
配慮やフォローを、
してあげてほしい
です。

(今時の職場は、みんな余裕がなくて、
そんな配慮もできない所が多いようですが・・・)

そして、「新人さん自身」が、
周囲の人や 経験者の人に、
アドバイスやサポートを
求めることも、大切
ですね。

ちなみに、教員1年目の私は、
そのアドバイスやサポートを求めることも、
実は、あまり出来ていませんでした。
(詳しくは、次回の記事で・・・)

 

 

 

 

それにしても、こういう話になると、
ついつい、産業カウンセラーとして、
従業員カウンセリングをしていた時の思いが、
溢れてしまいます。
(そんな話が、いっぱいあったので…)

とにかく、
最初が大変で、
うまく出来ないのは、
当たり前です!

だから、自分にも、周りの人にも、
そんな冷静で、優しい目
向けてあげたいものですね。

次回に続きます♪

 

四葉さわこ

四葉さわこ

公認心理師。愛着トラウマが専門。カウンセリングルーム「アイバランス」代表。

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