ポリヴェーガル理論を知りたい人にオススメ!

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ポリヴェーガル理論を知りたい人にオススメ!

今回は、ちょっと専門的、マイナーなお話になってしまうかも知れませんが…
ポリヴェーガル理論、多重迷走神経理論を分かりやすく知りたい方にオススメの情報です!
ちなみに…↓

◆ポリヴェーガル理論(多重迷走神経理論)とは◆

自律神経の働きを、従来の2系統でなく3系統システムで説明した理論。
イリノイ大学精神医学科名誉教授、
Stephen W.Poges(スティーブン・ポージェス)が提唱した。
彼は脳の機能について、また自閉症や不安障害などの治療法について
最先端の研究開発をしており、彼の理論は、
多くの教育者、セラピスト、ボディワーカーなどに採用されている。
(※私がメイン療法として使っている
「ソマティック・エクスペリエンス®」でも、この理論は重要です。)

ポージェスは、自律神経系の中に新たに、
腹側迷走神経による「社会神経系」のコンセプトを持ち込んだ。
ほ乳類において、自律神経は、3つの神経系
(交感神経、腹側迷走神経、背側迷走神経)が一体となって(※)、
多層に生命活動に関わっていること。
また私たちの行動の多くが、
生理的な反応…神経レベルの反応であることを明らかにした。

※神経系の厳密な分け方について、興味ある方はコメント欄参照

日本ではまだ一部の専門家にしか知られておらず、
また、日本語の文献も少ないのが現状です。

ですがこの理論、セラピストや対人援助職の方はもちろん、
一般の方にもきっと役立つ、大変興味深い理論
なのです!
(私も、昨年12月に行った「自律神経によるセルフ・コントロール講座」で、
この理論を中心に説明させてもらいました。)

このポリヴェーガル理論について、ネットであちこち調べていたところ、
すばらしく分かりやすい論文(しかも日本語!)を発見しました!
名古屋でセラピストをしている、
Studio Unus(スタジオ ウーヌス)、giriさんの論文です。
giriさんは、こんなすばらしい力作を、無料で一般公開なさっていました。
(太っ腹すぎる!(笑))

ポリヴェーガル理論 スタジオウーヌス giri様論文
今回、giriさんに許可をいただいたので、こちらでもご紹介させていただきます。
先にも書きましたが、セラピストや援助職に就いている方、
自律神経の働きについて興味のある方などには、オススメの内容ですよ♪

◆スタジオ ウーヌス、giri様による論文
「ポリヴェーガル理論―人間にとって安全とは何か?」

(※スタジオウーヌスさんのHP記事のリンクから、
PDF資料を閲覧することができます。)

こんな素晴らしい情報を一般公開してくださっているgiriさんには、心から感謝です!
SEの仲間たちにも、ぜひ一度読んでもらいたい内容ですよ。

2021年追記(ポリヴェーガル理論のイラスト&動画セットご紹介)

上の記事を書いたのは2016年1月ですが、
それから約4年後、2019年12月末に、
なんと私自身が、以下のセットを販売するようになりました。

ポリヴェーガル理論イラスト&動画セット

発売後、1年4か月くらい経ちますが、
すでに200セット近くをご購入いただき、大変ご好評を頂いております。
ご興味ある方は、下記より案内ページを覗いていただければ幸いです。
よろしくお願い致します。

「ポリヴェーガル理論イラスト&動画セット」詳しくはこちら

 

四葉さわこ

四葉さわこ

公認心理師。愛着トラウマが専門。カウンセリングルーム「アイバランス」代表。

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コメント

    • 管理人バランス
    • 2016.01.20 11:11am

    本論文著者のgiri様より、自律神経系の説明のところで、貴重なご指摘をいただきました。この部分、私以外のSE関係者でも、勘違いして覚えている方、いらっしゃるのではと思います。解剖学的な細かい部分になりますが、こちらもgiriさんに許可を頂いたので、情報シェアさせてもらいますね。

    ◆本記事の説明
     「自律神経は、3つの神経系(交感神経、背側迷走神経、腹側迷走神経)」
       
     ↓
     
    ◆より正確には
     「自律神経は、3つの神経系(交感神経、副交感神経、社会神経)」

    ▼以下、一部編集して引用

    ≫迷走神経は、Ⅹ脳神経です。

    ≫社会神経としての腹側迷走神経と他の社会神経ー脳神経のⅤ(三叉神経)、
    Ⅶ(顔面神経)、Ⅸ(舌咽神経)、?(副神経)ーは、一体になって機能します。

    ≫迷走神経の多層な構造からポリヴェーガル理論が始まっていますが、迷走神経に
    限定しない理解の方が、自律神経系に関して、より包括的に理解できると思います。
    ポリヴェーガル(多層迷走神経)理論と言うより、
    自律神経の三位一体説としてポリヴェーガル理論をフランクリンシルズは、扱っ
    ていたように思います。

    …引用ここまで…

    私は、腹側迷走神経の中に、Ⅴ、Ⅶ、Ⅸ、?が含まれ、社会神経としての役割を果たしていると勘違いしていたのですね。

    腹側迷走神経=「社会神経」ではなく、
    腹側迷走神経+Ⅴ+Ⅶ+Ⅸ+?=「社会神経」と理解するのがより正確。

    ということだと思います。

    ちなみにgiriさんは、背側迷走神経=副交感神経という分類で理解されているようです。
    ここも解剖学的な所は私もよく分からないのですが、SE関係者で学んでいる時には、副交感神経=背側迷走神経+腹側迷走神経という理解になっていますね…。

    まあ、ポリヴェーガル理論を臨床に活かす時に、ここまで厳密な理解は必要ないのですが、関係者の方は知っておいた方がよい情報と思いシェアいたしました。

    うーん、神経系、奥が深いです!
    そして私は、解剖学的内容になると、苦手意識が顔を出してくることが分かりました。(^^;)

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