まずは、何年か前に流行った、「負け犬の遠吠え」という本のこと。
30代以上、未婚、子なしの女性たちを、「負け犬」 と定義して、
物議をかもした本である。

 この定義で言えば、一応20代で結婚し、現在2児の母である私は、
立派な勝ち犬だ。 ・・・だからと言って、「へっへーん、勝ち犬だぜ~!」
とは、もちろん思っていない。

 最近、なぜかその「負け犬の遠吠え」という本を思い出して、アマゾンで、
この本のレビューを確認してみた。

・・・まさに、賛否両論分かれていた。 なかなか面白い。

「人間を、結婚で 勝ち組・負け組と分けるなんて!」
「著者が言っていることは、極端だ。偏見だ。」
などなど。 エキセントリックに批判している人も多い。

 私がこの本を読んだのは、3~4年前だ。でも、私は結構、面白く読んだ。
当時、すでに結婚して「勝ち組」に入っていたけど、この本を読んだ時、自分が
独身だった頃や、周りの独身友人たちのことを思い出して、「うんうん!あるある!」
って思ってしまったよ。 私自身は、この著者は、なかなかいい分析をしてると
思ったんだけどね。

 それに、この本書いた酒井順子さんって、実はなかなか上手い人だと思った。
自分たちを、自虐的に「負け犬」とか落としているけれど、実はさり気なく、勝ち犬に
定義した「子持ち主婦」たちのことも、批判しているんだもん。 そしてそれも、私は、
「うんうん!」って頷いてしまった。 (自分にあてはまる所も、いっぱいあったしね。)

この本で著者は、
「いいのいいの、私たちは負け犬なんだから。 私たちはおしゃれを極め、
ますます賢くなり、そして、ますます、結婚が遠ざかっていくので~す♪」みたいな感じで、
何だか微妙に、皮肉って書いていたような記憶があります。


さて。

私がなんで、今さら この本を思い出したのか、と言うと。

酒井さんが「負け犬」と表した 独身女性たちも、
また、「勝ち組」とくくった、子持ち女性たちも、

その世界に どっぷりと 浸かってしまって、互いの世界の
苦労や素晴らしさを、分かろうとしないのでは、何だかやっぱり、
人間として 偏っている気がする。

そんな風に、私は最近感じているからなんです。
誤解を恐れずに言えば、

独身生活を謳歌して、自由気ままに生き過ぎるのも、
世界の全てが、子どもや家庭中心に なってしまうのも、
 
何となく、人間が偏っている 
ような気がするのです。

 もちろん、人生のある一時期、そういう時期を過ごすのは、構わないと思う。
というか、そうなってしまう時期はある。(ほとんどの人に、独身を謳歌する時代はある
と思うし、 それから、子どもが小さいうちは、どうしても育児や家庭が中心の毎日に
なってしまうだろう。)
それはそれでいい。 その限られた時期は、貴重で尊い時期だと思う。

けど、人間として豊かに生きていくことを考えるなら、
ずっとそのままでは、生きていかれない。

「家庭」や「愛」を経験する部分。
社会への「貢献」を考え、経験する部分。
そして最も大切な、「自分自身」を深く見つめ、考える部分。

その3つが、人生にバランスよくないと、本当に豊かな人生だとは、
言えないんじゃないだろうか。

その3つを、バランスよく豊かに生きることが、「ライフバランス」なんじゃないか。
私は、そう考えます。

 だから、負け犬だの勝ち組だの、そんな次元に こだわっていることは、
もうすでに、バランスが良くなくて、偏っている。
 そう思うのです。